大切な方との御面会などの際に手土産を持参します。
手土産は「時間」というコストに見合うパフォーマンスがある。
でも、そもそもその時間が好きじゃないと意味なし。
これからお目にかかる方や、感謝をこめたご挨拶をする予定の方にお渡しする手みやげという文化、これはとても素敵なことだと思います。
「つまらないもの」は無いよね
ただ、「つまらないものですが」という渡し方は好きではありません。もちろん謙遜の気持ちがあっての言葉なのでしょうが、良くないものを渡された方の気持ちも、そしてその商品を作った人の気持ちも、ぜんぶ否定しているのがよくないです。
差し上げる際に恩着せがましいのもよくないですが、ただやはり自分でも「おいしいな」「すてきだな」と思えるものをお渡しするから意味があるように思うのです。
手みやげ選びのその時間に意味がある
そして、お相手のことを思って、手土産を選んだり探したりする時間を使うことは、実際にお目にかかった際のコミュニケーションをどのように図ろうかと考えていることと同義なので、とても意味があると思います。これは「礼」という文化での説明だけではなく、仕事を合理的に進める際に必要な信頼関係の構築にとってとても効果があるということです。
その時間を使うこと、これはお金をかけるというコストよりもとても重いものだと思います。
でも手土産を受け取った方はその「時間」を感じてくださるから喜ばれるのですよね。
でも、そもそもこの時間をかけることが好きで無いと、モノに想いが託されないので、やるだけ無駄かなと思います。
私の自宅の近くにとても美味しいバスクチーズケーキを売っているお店があります。昨今のブームの火付け役にもなったお店です。このお店はテレビや雑誌にたびたび紹介されるようで、このようなメディア露出をした後は2週間ほど行列が続いて買うことが難しくなります。ただし、幸運にも私の自宅のベランダから店先が見えるので、行列がとぎれそうな時にすぐに買いに行けるのです。
そして、私も何度食べても美味しいそのチーズケーキを、大切な方とのご面会に持参することがよくあります。その際はそのケーキがどれだけ美味しいかをプレゼンしながらお渡しするので、とても喜んでいただけます。
ただし、要冷蔵の手土産は、お相手のその後のご予定によってはご迷惑になることもあるので、そのあたりのリサーチも忘れないテクニックも重要です。
モノに想いを託す文化、大切にしたいものです。