経営をしている上で、もっとも大切にしていることです。そして、ChaChaの管理職のみんなにもいつも話していることです。
マネジメントの質は初動できまる。
だからこそ、初動で明確に判断できる「ものさし」を共有しておくべき。
初動、つまり何かが起きたときに最初に何をするかがその組織の質を表していると考えています。そして、ネガティブな事象が発生したときなどに、初動を誤るとその後の対応が極度に難しくなります。
これは言うのは簡単ですが、なかなか難しいことですよね。
誰しも初動で的確な判断なんかできません
さまざまなことが起きます。どれとして同じ状況や同じ条件での判断などなく、経営者や管理職は毎日のように前例のない応用問題を解いているようなものです。
つまり、さまざまはケース分けをしてそれぞれに対応する「ハウツー」を示していたとしても、必ず想定外のことが発生するわけです。
そこでなにが必要なのか。
初動で迷わないための「ものさし」
何かが起きる前から、組織の中で「最も優先すべきことは何か」ということを共有しておくことができれば、このものさしをかざして対応に迷わなくなるだろうと私は考えています。そのものさしこそ、経営計画で目指している到達点であるとか、私たち幼児教育の分野では「なぜ私たちの保育園がここに存在するのか」というミッションステートメントそのものだと思います。
私たちの場合はミッションステートメントの中に「Education is Empathy」という多様性を前提としたビジョンを掲げています。このビジョンを共有することでそれぞれの人間としての権利が何よりも重要であることが組織の優先順位として共有されます。
たとえばコロナ禍での対応でも
このコロナ禍の中であっても、もし保育園で新型コロナウィルスの陽性者の方や濃厚接触者の方がいらっしゃった場合の対応として、まずはそれ以上の感染拡大の防止も大切ですが「何よりも陽性者の方や濃厚接触者の方の人権や個人情報を守ることが1番」という初動の対応方針が自動的に決まります。
このような全世界的に前例のないケースが今後も発生するでしょう。
そのことを怖がるのではなく、適切に初動の方針を決めて誠実に対応してゆく、これしか方策はないと思います。そして、初動を迷わないことで得た経験値は組織のチカラそのものとして成長につながると思っています。